個人スポーツでは、団体競技では有効な「集団の暗示力」がそれほど強く使えません。

チームメイトからカバーしてもらえないので、一人ひとりが、自分のメンタルコントロールをしっかりできるようになることが求められるといえるでしょう。

しかし、それが難しい。というのも、私たちの体調や気分というのは毎日違うので、どんなに「強い気持ちを持とう!」と思っても、タイミングが悪いだけで、それができなくなるからです。

なお、個人競技といっても、種類は多彩です。競技特性を考えると、大きく次のように分けられるかと思います。

golf-1282794_640A.「静」から「動」への移行がカギとなる競技

ゴルフ
野球(投手)
テニス(サーブ)
ボウリング・ビリヤード・ダーツ
弓道・アーチェリー・射撃

B.一瞬の判断と対応がカギとなる競技

テニス(ストローク)
野球(打撃・守備)
卓球
バドミントン
フェンシング
格闘技
モータースポーツ

ski-race-2240476_640C.体性感覚やバランス感覚がカギとなる競技

体操・新体操
スキー(滑降、ジャンプ)
スノーボード
フィギュアスケート
サーフィン

D.エネルギー配分や駆け引きがカギとなる競技

水泳
陸上競技(中長距離)
ロードレース
競輪
ボート
マラソン

あなたの競技はどれに当てはまりますか?

メンタルコーチの力量が問われるのは、このように多種多様な競技において、それぞれの競技特性を理解し、どのようにメンタルトレーニングを組み立てていくかにあります。

集団暗示や催眠のテクニックであれば、ただそれをチーム全体に浸透させ、チーム全体として大きな効果が上がるようにすれば良いのですが、個人競技の場合は、個性を理解したうえで、より強固なメンタルコントロールができるように指導しなければならないからです。

また、競技にあわせて、どのタイミングで、どのような集中法を実施するか、どのように感情をコントロールするかを考えないといけません。例えば、格闘技とゴルフでは大きな違いがあり、どこまで冷静でいたほうが有利なのかは異なります。また、選手本人の性格や傾向によっても、多少変化します。

ゾーン体験の時間や程度も異なるので、その競技に合わせたメンタルトレーニングが必要です。